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 細川晶生の手技療法塾、細川晶生の整体セミナーの資料を公開いたします。実際には、この資料をもとに濃密なセミナーを行っています。  セミナーはいたるところで開催されていますが、当セミナーは、グローバルな知識と経験をもとに臨床で役立つ徹底した講義内容となっております。  どんなご質問にもお答えしております。まさに、実践的なセミナーです。
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 細川手技療法塾セミナー資料   文責 細川晶生
 
「坐骨神経痛を克服するための、手技療法アプローチ」
(専門家向け)
 
 
はじめに            
 坐骨神経痛で来院されるかたは多いと思われるが、満足のいく結果を出すには多くの知識・技術・経験が要求される。おそらく、アプローチ法に悩まれている先生方も多いのではないだろうか?  手技療法業界も弱肉強食の時代へと突入したといえる。 そこで勝ち抜くために、坐骨神経痛へのアプローチを得意とすることは必要不可欠である。
 
 筆者としても坐骨神経痛アプローチは思い入れのとても深いものであり、ここで、自身の経験を述べさせていただく。参考にしていただきたい。
 
 幸いにも筆者は、16年ほど前の施術を始めたてでまともな診断法や技術も持っていなかった時ころから、なぜか坐骨神経痛に対しては良い結果を得ることが多かった。そのころは、立場上、比較的軽症で慢性症状のかたをメインに施術していたのだが、それでも、他の治療院で駄目だったものが、当時としてはなぜか分からぬまま良くなったりするのも事実である。そのころは、急性腰痛、むち打ち症、ひどい肩こり、四十肩などに対してまともな結果が出せずに悶々と悩んでいたのだが、坐骨神経痛と慢性腰痛に関してだけは変な自信を持っていたような気がする。
 
 このことを、今考えてみると、これには3つの大きな原理が働いていたことが分かる。たまたま、理にかなったことをしていたのだ。第一に、骨盤の関節モビリゼーション(その時は関節運動学)を訳も分からず使いまくっていたこと。第二に、殿筋群を片っ端から緩めることに徹していたこと。第三に、いわゆる活性型筋筋膜トリガーポイントというものを、これも訳も分からず探して緩めていたこと・・・。これら、3つの技術と考え方は、体位変換が痛みを伴いながらもなんとかできるレベル・状態ならば、どのような坐骨神経痛にも効果的な基本テクニックとして使えるので是非使っていただきたい。詳しくは後述させていただく。
 
 しかしながら、本当の意味で重症なかたを多く施術するようになると、これだけでは上手くいかないことも多くなってきた。時には、全く効果を導き出せない症例もでてきた。 筆者は、このことを単なる知識不足ととらえ、まずは解剖生理学・病態生理学などをとことん学び直すことに努めるようにした。しかし、これにより検査技術と説明技術は向上したようだが、実際に施術効果が高まったとは感じられなかった。満足のいかない施術しかできないことに対して苛立ちや挫折感と申し訳なさでいっぱいだった。
 
 そんな年月を経て、新たな挑戦として、さまざまな療法の各流派のセミナーに参加しまくるのと同時に、多くの技術系の書籍を読みあさる日々を数年間にわたり続けることとなった。その結果、来院者が筆者の実験台のようになってしまい、毎回の施術内容がまったく違っていたりと来院者を戸惑わせた点も多々あっただろう。しかし、こういった努力の甲斐があってか、重症な坐骨神経痛症状に対してもを著しく改善できることが多くなった。このことは、今までバラバラで閉鎖的で何のつながりもなかった手技療法業界が変化し、今日では、個々に存在したさまざまな理論・技術の情報が簡単に得られるようになったことと、グローバル、あるいは学術的な見地から、急速に技術が検証・発展していることを意味するだろう。
 
 今回のセミナーでは、このような筆者の経験もふまえ、多岐にわたるグローバル化した手技療法・徒手医学の理論
や技術とその成果を有機的に結びつけて、臨床で使いやすい形にアレンジして紹介していきたい。
いわゆる坐骨神経痛とは
 
 ・・・・  一般的には、さまざまな原因で坐骨神経が刺激(圧迫・絞扼)されて生じる下肢放散痛を意味する。
     しかし、病名ではなく、あくまで症状名である。症状には個人差が大きい。
      よって、症状だけから考えると「腰痛+なんらかの臀部や下肢の痛み」=「いわゆる坐骨神経痛」と考える
     のが適切と思われる。
     
      手技療法的には、伝統的・典型的な技術に加え、これらをさらに細かく分類してアプローチを行なうことに
     よって大きな成果を上げられるようになった。
 
      その一番のポイントは、坐骨神経が本当に圧迫(絞扼)されて起こる真性坐骨神経痛と、圧迫(絞扼)され
     て無いが症状が生じる偽性坐骨神経痛とに分けて考えアプローチすることであろう。
     
 
        また、現在、整形外科では、真性坐骨神経痛に関してのみの研究が進んでおり、その多くは外科分野に
     なるが、内視鏡を使ったレーザー焼却術をはじめとして一定の成果を上げている。ただし、硬膜外ブロックに
     ついては、現状では医師の技量によって効果に差が出てしまうようである。また、プロスタグランジン拮抗薬
     (消炎鎮痛剤)もよく処方されるが、炎症がないものに対してはほとんど効果が期待できない。さらに、一部で
     は内科的に 抗TNF-α療法(Infliximab静脈注射)なども新たな研究段階になってきている。
      
       しかし、反面、整形外科において偽性坐骨神経痛に対する治療はほとんどされていないのが現状である。
     はっきり言って、無視されている状況である。その点、手技療法ではさまざまな視点から効果的なアプローチ
     法が研究・発展し、その成果が報告されている。
 
 
 
 
Ⅰ. 真性坐骨神経痛について
 
  ・・・・ 「実際に神経が圧迫・絞扼されており、かつ臀部~下肢に放散痛のあるもの」を呼ぶ。
    圧迫・絞扼の程度は多岐にわたり、その程度が大きいほど症状が重いと考えられがちだが、実際のところは、
    炎症の有無や程度、周囲組織の状態などにより差が出てくる。また、画像診断で椎間板ヘルニアが確認され
    ても坐骨神経症状のないかたも多いという報告もされている。
 
     よって、手技療法家はカウンセリングを十分におこない、医師による診断情報などを参考にしながら、適切な対応を行
    なうことがが求められる。真性坐骨神経痛に対して粗雑なアプローチを行なうと、場合によっては症状を悪化
    させてしまう恐れもあるので注意したい。
    
     反対に、この点を理解・判断することにより難治性の症状に対しても著しい効果をあげることが可能となる。
     
      
 
神経圧迫・絞扼について絶対に知っておくべき知識
 
 「神経圧迫・絞扼症状の下行性」
    ・圧迫・絞扼部位よりも遠位に症状が発生しやすい。
     * 正中神経と腓骨神経は例外的に近位にも症状が発生する
 
 
 「神経圧迫・絞扼の程度と神経症状との関係」  
    ・大きく捉えると、圧迫・絞扼部位が一箇所の場合・・・
       ①軽度の圧迫・絞扼 ⇒ 感覚鈍磨、感覚異常、しびれ、筋緊張 
       ②中度の圧迫・絞扼 ⇒ 部分的な感覚鈍磨、 強いしびれ、痛み、筋力低下と萎縮
       ③重度の圧迫・絞扼 ⇒ 強い痛み、 強い筋力低下と萎縮、 筋力マヒ
 
 
 「神経圧迫・絞扼と神経炎・神経周囲炎との関係。TNF-α(サイトカイン)、多裂筋の浮腫」                                                   
    ・軽度の圧迫・絞扼でも、炎症があると明らかな痛みが発現する
     ・髄核やマクロファージがTNF-α(サイトカイン)を産生する。近年、椎間板ヘルニアとの関連性が指摘され
      ている。これらの作用は炎症反応を増大させる。
           *もともと、TNF-αは慢性炎症性疾患(関節リウマチなど)の主要な増悪作用に
            関わっていることで知られている
     ・椎間板原性の神経圧迫において多裂筋の浮腫化が頻繁に確認できる。        
      
 
 「神経絞扼のダブル・トリプルクラッシュ症候群」
    ・一本の神経線維上で、軽度の圧迫・絞扼が2箇所以上あると、強い症状に変貌する。
       例   ・軽い椎間板ヘルニア + 下位椎間孔の狭まり
            ・椎間板狭少 + 梨状筋短縮
            ・梨状筋短縮 + ハムストリングス筋群短縮
 
 「椎間板の側滑、後湾(マッケンジー理論)」
      ・髄核は動きに合わせてオープンサイドに移動する。これが、姿勢的に常習化すると固定化する。
       人間の生活は屈曲の多い生活環境であり、髄核は後方変性(後方固定化)しやすい。
       ・これらは、急性腰痛、椎間板ヘルニアの原因と密接である。
       
 圧迫・絞扼の好発部位 
  ・・・上記理論をもとに、ある程度の仮説を立てて、該当部位を緩めたり減圧したりするだけであきらかな効果を得ることが可能となる。
 
 ⅰ.脊柱管内 ・・・おもに、脊柱管狭窄症など
 
 
 
 ⅱ.椎間孔付近 ・・・ 変形(骨棘)、  椎間板ヘルニア・狭少、  椎間板髄核の後外方変位
               椎間関節の変位(ズレ)、 すべり症   ・・など
 
 
 
 ⅲ.梨状筋付近 ・・・ 梨状筋短縮 、奇形、梨状筋伸張((股関節外方変位)
              仙棘靭帯の異常  骨盤変位における坐骨による圧迫  ・・・など
               
 
 
 
 ⅳ.ハムストリングス筋群
 
 
 
 ⅴ.膝窩筋周囲
 
 
 
 ⅵ.下腿三頭筋付近
 
 
 
 ⅶ.足根管   
①根性坐骨神経痛・腰椎性坐骨神経痛
  ・・・椎間孔において坐骨神経の神経根が圧迫され、痛みがおこるタイプの神経痛。そのほとんどが、整形外科におけるMRI、X-Pによる画像診断にて疾患名が確定される。
  しかし、TNF-α(サイトカイン)が椎間板ヘルニアにより誘発される坐骨神経痛の重要な仲介因子であることは動物実験により多く報告されている。椎間板髄核細胞はTNFαを産生する(infliximab投与 抗TNF療法)。また、坐骨神経痛のない健常人を撮影した場合に、画像上では椎間板が突出している例が多いことも報告されている。このことは、髄核の突出程度と痛みのレベルの関連性が必ずしも大きくないことを意味する。やはり、「神経圧迫・絞扼について絶対に知っておくべき知識」で紹介した理論により「痛みレベル」が変わることを認識する必要がある。
 
 
 
⇒ 椎間板ヘルニア
 ・・・・・椎間板の水分量の多い若年層に発生しやすい。ほとんどは片側性。L4/5(第5腰神経), L5/S1(第1仙骨神経)に多い。繊維輪の亀裂や遺伝的要素もある。片側性椎間板ヘルニアはマッケンジー椎間板理論における「髄核の後方変性+側方変性」とほぼ同義語ともいえる。まれに中心性ヘルニアが生じることもあり、この場合、馬尾神経症状や膀胱直腸障害を伴うことが多い。特に、膀胱直腸障害が生じた場合は緊急の外科的処置を行なわないと予後が非常に悪くなりやすい。
      「解決の糸口」  ①側滑の矯正  ②仙腸関節の調整  ③腰椎前彎減少・後彎の矯正と固定
                 ④ダブルクラッシュ症候群の調整  ⑤多裂筋のリリース  ⑥姿勢の再教育
             *カイロプラクティックにおいて、下部腰椎と上部頚椎が互いに強い影響をもつことが
               指摘されている
 
 
 
 
⇒ 椎間板狭少
 ・・・・加齢による椎間板の水分減少が特定の椎間板に顕著に進行すると坐骨神経症状が生じてくる。
    神経圧迫要因は、おもに椎間孔が狭くなることと椎間板が周囲にはみ出てくることによる。
    しかし、骨粗鬆症の存在も無視できない。
      「解決の糸口」   ①なるべく除圧 (集中した圧力の分散) ② 血行・リンパ流の促進 
                  ③早期の順応を促す(ツボなど)  ④筋力の維持・強化(姿勢矯正)  ⑤固定、補助  
                  ⑥多裂筋のリリース   ⑦栄養摂取と患部への供給促進
              *カイロプラクティックにおいて、下部腰椎と上部頚椎が互いに強い影響をもつことが
               指摘されている
  
 
 
 
⇒ 腰部脊柱管狭窄症・・・加齢により脊柱管が狭くなり馬尾神経を圧迫する。間欠性跛行をともなうことが多い。
      その場合、前屈位で休むと一時的に症状が軽減する。 後屈位で症状軽減の場合はバージャー病に注意。
     脊柱管の中心部で圧迫を受ける「中心型」( 馬尾型) と、脊柱管の外側で圧迫を受ける「外側型」、椎間孔で
     圧迫を受ける「椎間孔型」の三タイプ( 後者二つは神経根型) 
 
      「解決の糸口」
      手技療法的には、腰椎の生理的前彎が乱れ、前彎部位が一箇所に集中していることがよくあり、この
      集中した前彎を分散させるだけでも効果が出る。 
      ①なるべく生理的前彎をなだらかにする ②各関節に少しずつ動きをつける 
      ③臀部~下肢の筋肉の柔軟性・伸張性を高める  ④仙腸関節調整をとことん行なう
      ⑤歩き方、座り方などを個別の特徴に合わせて指導する。 ⑥硬膜管をリリースする   
 
 
 
 
⇒ 変形性脊椎症・・・加齢により脊椎が変形、骨棘化し周囲組織を圧迫する。            
              骨粗鬆症との関係も大きい。骨粗鬆症のレベルがあまりにも高い場合は、外科的に骨セメント
              注入法が有効である(ただし、免疫の異常反応が起こることもある)。
              「解決の糸口」  ①なるべく除圧 (集中した圧力の分散)  
                         ②各関節や周囲組織に少しずつ動きをつける
                         ③血行・リンパ流の促進 (冷えの改善)
                         ③早期の順応を促す    ④筋力の維持   
 
 
 
 
⇒ 脊椎分離すべり症・・・椎弓の疲労骨折(脊椎分離)と上位椎体の前方変位(すべり症)。
        分離症だけで坐骨神経圧迫が生じることはまれである。まれに、分離のない無分離すべり症もある。
         「解決の糸口」  ①矯正  ②補助的固定   ③腹圧の強化(腹筋)  ④大腿四頭筋のストレッチ  
                    ⑤姿勢の訓練     
 
 
 
 
 
 
②梨状筋性坐骨神経痛(梨状筋症候群)
  ・・・梨状筋の短縮、または先天的奇形による神経幹絞扼によって起こるものをこう呼ぶ。
     梨状筋と股関節外方変位、および、仙腸関節機能異常・変位との関係が大きい。
    「解決の糸口」
    対象が筋肉なのでやれることが多い。
    特に、股関節矯正、ポジショナルリリース法、筋膜リリース法は有効である。
     
③その他
  ・坐骨神経の通るところはすべて圧迫・絞扼される可能性がある。ダブルクラッシュシンドロームを考慮する。
     例  ハムストリングス筋群の硬化 下腿三頭筋硬化 足根管  ・・・・など
  ・また、神経圧迫・絞扼による筋トーヌス亢進(筋緊張の増加)による易疲労性や下肢筋群の筋力低下による
   易疲労性に起因する累積疲労も直接的に臀部~下肢への放散痛を生じさせる。
     「解決の糸口」・・・・①圧迫原因と考えられる軟部組織を緩めて伸ばす(ダブルクラッシュシンドローム)
                 ② 緊張筋の累積疲労除去のための血行・リンパ流の促進
                 ③筋力回復のための処置(神経リンパ反射、筋収縮の再認識)やエクササイズ
 
 
 
 
 Ⅱ. 偽性坐骨神経痛について
 
  ・・・ 症候性坐骨神経痛とも呼ばれる。神経の圧迫が原因ではない坐骨神経痛。
    実際には、このケースがかなり多い。また、真性坐骨神経痛との合併も多いので、その場合、真性と偽性の
    割合を仮定し、経過観察しながら結論を得ていく。
  
 
⇒筋スパズム ~ 筋疲労 ~ 疲労性筋短縮によるもの。
例   仙腸関節機能異常・変位(ずれ)よる周囲筋のスパズム化と累積疲労による筋短縮・血流不良によるもの
    非化膿性仙腸関節炎・・・・強烈な坐骨神経痛症状になることが多い。
                     画像診断のみで椎間板ヘルニアと勘違いされやすい。
                     治癒期間は長期になるが、淡々と仙腸関節モビリゼーションを繰り返すことにより
                     回復する。
 
  
⇒活性型筋筋膜トリガーポイントの発生によるもの
 
 
 
 
 
 
⇒放散痛部位の単純な筋短縮・硬縮・緊張。
 
    生活習慣、姿勢習慣、歩き方、股関節の先天的異常、足底アーチの異常、足関節異常、
    下腿骨間膜の異常、冷え性・・・   など
 
 
 
 
 
⇒いわゆる「冷え」、血行リンパ流不良、脳脊髄液流の異常
*脳脊髄液低下症・・・自律神経の不安定性、坐骨神経痛以外に眩暈、ふらつき等があったら考える。
*脳脊髄液流のリズムの異常・・・カイロプラクティックSOTでの基本アプローチ              
 
 
 
 
 
 
⇒自律神経異常、ホルモン異常、  ・・・など
 
 
 
 
 
 
 
Ⅲ. 坐骨神経痛への即効アプローチ法の組み立てかた
 
 
 
◇ とにかく結果を出すための基本3大鉄則 (細川式ぶっちゃけ論)
 
①骨盤の関節モビリゼーション(AKAも含む)
       ・・・・・・仙腸関節機能異常・変位による放散痛・に対して効果的
 
②殿筋群を片っ端から緩めることに徹っする。
       ・・・・・・神経絞扼・圧迫ダブルクラッシュ症候群による真性神経痛症状の増強に対して効果的。
            神経絞扼による支配筋の筋トーヌス(筋緊張)の易疲労性、および累積疲労に対して効果的。
            股関節周囲筋緊張に起因するおもに臀部~大腿上部の症状に効果的。
          
                                                                                          
③いわゆるトリガーポイントを探し、阻血性圧迫法と個別筋ストレッチ(15秒)をおこなう。
        ・・・・・・・筋筋膜トリガーポイントによる関連痛に対して効果的。
     重要な筋 
     腰部 ⇒    多裂筋   腰方形筋  脊柱起立筋
     臀部 ⇒    小殿筋    中殿筋    大腿筋膜張筋
     下肢 ⇒    ハムストリングス筋群  下腿三頭筋  前脛骨筋   
     
 
◇ 分析を徹底して大きな効果をだす方法
       ・・・・今まで述べた考え方・アプローチ法を要領よく選択するためのテスト法
 
神経圧迫・絞扼の有無の確認 (仰臥位)
①SLRテスト + ブラガードテスト  ・・・・ 神経根圧迫の有無をある程度推定できる。
②ボンネットテスト ・・・・ 梨状筋の異常による神経絞扼をある程度推定できる。
③触覚テスト 筋力テスト
 
仙腸関節・股関節機能異常の有無の確認 (仰臥位)
①ファベーレテスト ・・・・ 仙骨前屈、寛骨後屈の関節ロックを推定できる。
②ケンズレンテスト ・・・・ 仙骨後屈、寛骨前屈の関節ロックを推定できる。大腰筋の短縮も確認できる。
③パトリックテスト ・・・・ 股関節の外方変位にともなう梨状筋の緊張、および、腸骨筋の緊張を確認できる。
伏臥位によるスクリーニング法
①腰椎の生理的前彎、また側彎の程度のチェック ・・・急性後彎の有無、 側彎の有無 、髄核変性の予測                                 
②棘突起配列の階段変形があるか ・・・・ 変形性脊椎症、すべり症、関節変位(ズレ)
                           *棘突起の圧痛テスト・叩打痛テストなどもおこなう
③全身の筋バランスのチェック
④できれば、カイロプラクティック診断をおこなう
 
 
上記検査の結果をふまえて施術を組み立てる
・・・・・・『Ⅰ.真性坐骨神経痛について』、および 『Ⅱ.偽性坐骨神経痛について』のところで紹介した解決の糸口を
   参考にして施術方法を組み立てる。詳細は講義にて紹介していく。
 
各項で紹介したテクニック以外では、以下のテクニックを適宜紹介していきたい。
 
  筋肉弛緩術のいろいろ(多岐にわたる)
  個別筋ストレッチと局所ストレッチ(アスター的)を使ったアプローチ
  ポジショナルリリーステクニックアプローチ
  筋膜・浅筋膜リリースアプローチ
  アプライドキネシオロジー(応用筋肉学)的アプローチ
  SOT的アプローチ カテゴリーⅢ
  操体法・筋エネルギーテクニックアプローチ
  経穴・ツボの特殊アプローチ
  神経リンパ反射  
  伸縮テーピング法
  固定術
  リンパポンピング
  物理療法(温熱・冷却)・電気療法の徹底活用
  エクササイズ
 
   
 
*補足:  マッケンジー側滑法 (立位)について
  ・立位での側滑姿勢が確認された場合は、施術の早い段階でマッケンジー側滑テクニックを行なう。
   髄核変性の矯正には必要不可欠である。よって、椎間板ヘルニアをはじめとした神経根症状に対する効果が
   非常に期待できる。
    * 鎮痛姿勢による外側ヘルニア、内側ヘルニアの判断によるアプローチの変更の必要はない。
      この際、症状があまりにも激甚な場合は、炎症が強いと考えてやらないほうが安全である。
   
 

細川手技療法塾 代表 細川晶生
 
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